
「オープン外構は開放的でいい。でも道路からの視線が気になる」——新築の外構づくりでいちばん多いお悩みのひとつです。今回ご紹介するのは、道路側は開放的に見せながら、お庭側はしっかり囲って落ち着ける空間にしたセミクローズ外構の実例。千葉県内で、千葉県木更津市の外構のノエル千葉木更津店が担当した現場を、YouTubeチャンネル「ミワの庭【外構デザイナー】」のルームツアー動画で解説しています。動画には当店担当の中島に加え、他エリア担当のスタッフもゲスト出演し、プロ目線で納まりや施工の裏側を掘り下げています。この記事は当店編集部が、動画を見なくても要点がわかるように再構成したものです。
この記事の要点
- セミクローズ外構は道路側を開放的に、お庭側を囲う手法で、開放感とプライバシーを同時に確保できます。
- 門柱は造作でつくると幅や高さを自由に決められ、既製品では出せない一体感のある表情になります。
- フロート階段は段数を一段増やして蹴上げを抑えると、上りやすさとライン照明の見え方が両立します。
- 駐車場土間は講習修了者が扱う左官系の意匠仕上げなら、既存下地を壊さず柄を自由につくれます。
- 玄関ポーチまで外構側で仕上げたい場合は、建築前の早い段階で相談するほど選択肢が広がります。
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目次
セミクローズ外構とは?オープン外構とクローズ外構のいいとこ取り

今回の現場は、大手ハウスメーカーで建てられた新築住宅。外構の形式はセミクローズ外構です。表(道路側)から見るとオープン外構のように広々としていて、建物の外観がきれいに見えます。一方で、裏側のお庭に回るとしっかり壁で囲われ、外から見えないプライベート空間になっている——この切り替えがセミクローズ外構の考え方です。
動画によれば、初回のプランではもっと門柱を前に出し、高さも上げて、通り全体をクローズさせる案だったそうです。ところが打ち合わせの中で「もう少し開放感を出したい」「玄関側はクローズしなくてもいい」という言葉が施主様から出たため、開放するなら思い切って広く取ろうと方針転換し、現在の形になりました。
ここが外構計画の面白いところで、オープンかクローズかは最初に決め打ちするものではなく、「どこを見せて、どこを隠すか」を場所ごとに仕分けるのが正解です。オープン外構とクローズ外構それぞれの長所短所は、別記事『外構の選択で失敗しないために!オープン外構 vs クローズ外構のメリットとデメリット』で詳しく解説していますので、方向性を決める前にぜひご覧ください。
門柱まわりのこだわり|差し色は「床」ではなく「門柱」に入れた逆転の発想

まず注目したいのが門柱です。当初の打ち合わせでは床のタイルに差し色を入れ、門柱はシックにまとめる案で進んでいました。ところが打ち合わせを重ねるうちに、「逆に門柱側を明るいアイボリー系にした方が引き立つのでは」という発想が生まれ、最終的に門柱に淡い色のタイルを張る形へ落ち着いています。
色を決めるときに大切なのは、面積の大きい面と、目線が集まる面のどちらに主役を持たせるかという視点です。床は広い面積があるぶん主張しすぎると落ち着きません。逆に門柱は正面から見て真っ先に目に入る「顔」なので、ここを明るくすると外観全体が締まります。
既製品ではなく造作門柱を選んだ理由

ポストを埋め込むタイプの既製門柱は各社から出ていますが、動画では「寸法が短いものが多く、出したい横幅に合わせづらい」という課題が挙げられていました。今回は横方向に伸びやかなプロポーションにしたかったため、造作(現場でつくる)門柱を採用。仕上げ材として、タイルと屋外用の化粧板を組み合わせています。
造作門柱のメリットは次のとおりです。
- 幅・高さ・厚みを敷地と建物に合わせて自由に決められる
- タイル・化粧板・塗り壁など、仕上げ材を組み合わせられる
- ポスト・表札・照明の位置を、使いやすい高さに個別調整できる
- 建物の外壁やサッシの色とトーンを合わせやすい
今回の門柱は道路面から見て高さを確保し、玄関ドアの中が道路から見えなくなる高さに設定されています。「オープンにしたいけれど、玄関の中まで丸見えは困る」という要望に、門柱1本で応えている形です。
見えない場所に黒い化粧板を張る理由
この現場でプロが唸ったのが、ほとんど見えない位置にも黒い化粧板を張り込んでいる点です。フロート階段の蹴上げ(段の立ち上がり面)の奥や、門柱の下部など、通常はのぞき込まないと見えない場所に施されています。
狙いは「奥行きの演出」。へこんでいる感じを出すには奥をとにかく暗く見せるのが定石で、その手段として塗装やシート貼りもありますが、屋外用の化粧板を使うと次の利点があります。
- 汚れにくく、雨がかりでも表情が変わりにくい
- 艶がなくマットなため、より「影」に近い見え方になる
- 職人の手間としても、塗装や別材を貼るより施工しやすい
外壁もマットな塗装が主流なので、マット同士で質感が揃うという説明もありました。細部の質感を合わせる——これが「なんとなく高級に見える」外構の正体です。
フロート階段はなぜ段数を増やした?照明と上りやすさの関係

玄関前は、宙に浮いたように見せるフロート階段。実は高低差だけを見れば一段で収まる現場でしたが、あえて段数を一段増やし、蹴上げ(1段あたりの高さ)を低く抑えています。
理由は2つあります。
- 上りやすさ——蹴上げが低いほど負担が小さく、お子様や高齢のご家族にも安全です。
- 高級感——階段の内側にライン状の照明が仕込まれており、段数が増えることで夜に光のラインが増え、ホテルのようなファサードになります。
ただし、蹴上げを低くすると照明を仕込む隙間も狭くなります。動画では「この薄さに照明を入れ込むのは本当に大変」とプロ同士で盛り上がっていました。施工手順としては照明の配線・取り付けが先で、タイル張りが後。順番を逆にすると狭い隙間に手が入らず、取り付けができなくなります。デザインを先に決め、施工手順を逆算する——これが仕上がりを左右します。
既製の平板ではなく現場打ちで厚みを出す
フロート階段は既製のコンクリート平板を組んでつくるケースも多いのですが、平板は厚みが決まっているため、重厚感が出しにくいという弱点があります。今回は型枠を組んで現場でコンクリートを一発打ちし、それを下地としてタイルを張る方法を採用。段の厚み(見付け)を自由に設定でき、シャープにも重厚にもコントロールできます。
階段の足元には化粧石を組み合わせて敷き込み、ワンランク上の見え方に。予算を少しかける場所を絞り込むのは、費用配分の王道です。どこにお金をかけるべきかについては『新築外構の優先順位の決め方|予算配分で後悔しないポイント【木更津】』も参考になります。
細部の納まりが仕上がりを決める|留め加工・タイル張りの蓋・砂利スリット

この動画の見どころは、お客様が気づきにくい細部にプロが反応していく場面です。当店編集部として、特に押さえておきたい3つを挙げます。
1. 角をシャープに見せる「留め加工」
タイルは切りっぱなしだと断面が垂直に残り、角の部分で断面(小口)が見えてしまいます。今回は門柱の角に留め加工——グラインダーで断面を斜めに削り、突き合わせたときに継ぎ目が目立たなくなる加工——を施しています。手間はかかりますが、いちばん見せたい角だけに適用することで、コストと仕上がりのバランスを取っています。
2. マンホールを隠すタイル張りの蓋とくり抜き
エントランス内にマンホールがある場合、通常は白い樹脂の蓋がそのまま見えてしまいます。今回はタイルを張り込める蓋を採用。さらに、蓋の位置に合わせてタイルを直線でカットするのではなく、1枚のタイルをコの字型にくり抜いて目地の通りを崩さないようにしています。裏からカッターで切れ目を入れ、表面にグラインダーの刃跡を残さない——プロがひと目で「大変なことをしている」と分かる仕事です。コストを抑えたい場合は、タイルと近い色で蓋を塗装するという方法も紹介されていました。
3. 水の落としどころをつくる砂利スリット

門柱の裏側には、あえて砂利を入れた細いスリットが設けられています。これは水の落としどころ。建物側から一定の勾配でタイルを張りたい、でも勾配の向きを途中で変えたくない——そんなときに、水が集まる位置へ砂利のスリットを入れておくと、水たまりを防げます。図面だけでは気づきにくいポイントで、現地で何度も水の流れを確認しているかどうかが表れる部分です。
| 部位 | 採用した工夫 | 得られる効果 |
|---|---|---|
| 門柱 | 既製品ではなく造作。明るい色のタイルを差し色に | 横幅を自由に設定でき、正面の顔として印象づけられる |
| 階段の蹴上げ奥 | マットな黒い化粧板を張り込む | 奥が暗く見え、浮遊感と奥行きが強調される。汚れにも強い |
| フロート階段 | 段数を一段増やし、蹴上げを低く | 上りやすく、夜の光のラインが増えて高級感が出る |
| 階段の下地 | 型枠を組んで現場でコンクリートを一発打ち | 厚みを自由に設定でき、重厚感が出せる |
| 目隠しパネル | 下部にライン照明を組み込む | 夜に足元が明るくなり、境界がやわらかく演出される |
| 駐車場土間 | 左官系の意匠仕上げ+表面コーティング | 柄を自由にデザインでき、タイヤ痕が付きにくい |
| 物置 | 物置とサイクルスペースの一体型を採用 | 限られた敷地で動線がまとまり、コストも抑えやすい |
目隠しパネルと柱カバーの話|既製品にない部材はどうする?

玄関脇には、細い横格子のアルミパネルを目隠しとして設置。下部に照明を仕込んでいます。ここで問題になったのが柱カバーです。この種のパネルは本来ブロックの上などに載せる使い方が基本のため、独立柱として立てたときに柱脚をきれいに隠すカバーが用意されていませんでした。
当初はモルタルで丸く納めていたものの、施主様も当店側も「少し気になるね」となり、他社製で寸法が最も近い柱カバーを探し出し、パネルと同じ色になるよう補修塗料で塗装して取り付けるという対応を行っています。手に入る色がグレー系しか無かったため、自宅のベランダで塗装したというエピソードも語られていました。
ここから学べるのは、「既製品の組み合わせだけでは、思い描いた形にならないことがある」という現実です。カタログ上は成立していても、現場では別部材の調達や加工が必要になります。こうした細部まで面倒を見てくれるかどうかは、業者選びの重要な判断材料です。『新築外構で後悔しない業者の選び方|木更津の専門店が解説』もあわせてご覧ください。
なお、この種の横格子パネルはコストパフォーマンスが良く、当店でもよく採用します。照明を入れずに使えばさらにコストを抑えられますし、門柱の前に立てる、庭を仕切る、手すり代わりに使うなど、応用範囲が広い部材です。費用は仕様やサイズによって異なります。
玄関ポーチは外構工事でつくれる?相談は建築前がベスト

この現場でもうひとつ特筆すべきなのが、玄関ポーチを建物本体工事でつくらず、外構工事で一から施工している点です。引き渡し時点ではポーチが無い状態で、下地から当店で施工しました。
お問い合わせのタイミングは建築前。かなり早い段階だったからこそ、「ポーチを本体工事でやるか、外構でやるか」をゼロベースで相談できました。動画では、どのハウスメーカーでもポーチは最低限の仕様しか付いてこないことが多いという前提のもと、玄関内部のタイルと外部のタイルをつなげて見せるために、外構側で割付から決めたと説明されています。
玄関ポーチを外構側でつくるメリットは次のとおりです。
- 玄関内部の床材と色・目地の通りを合わせられる
- ポーチの幅を広く取り、階段のデザインを自由に決められる
- アプローチ・門柱・階段をひとつのデザインとして一体化できる
ただし、これは間取りが確定する前後の早い段階でしか選べない選択肢です。完成後にやり直そうとすると、既存のポーチを壊すことになり、費用も工期も余分にかかります。相談タイミングの考え方は『新築外構はいつから考えるべき?段階別メリットと後悔しない進め方』と『新築外構の打ち合わせで後悔しない5つのポイント|木更津の専門店が解説』で詳しく整理していますので、これから家づくりを始める方はぜひ先に目を通してください。
駐車場の床は「塗り床の意匠仕上げ」|タイヤ痕が付きにくい理由

駐車スペースの床は、真っ白なコンクリートではなく、講習を受けた施工者だけが扱える左官系の意匠仕上げ材で仕上げています。中島は取り扱いのために研修を受け、施工まで自ら行っています。
この工法の特徴は次のとおりです。
- コンクリートなどの下地の上から、好きな柄・好きな色で自由にデザインできる
- 車が乗り入れても問題ない強度がある
- 既存の下地を壊さずにリフォームできる(古いタイルの上から施工した例もあるとのこと)
- 工期が短く、汚れた土間の印象を変えたいリフォームと相性が良い
今回は不定形の石を大きく張ったような柄を採用。ポイントは目地の幅を極限まで細くしていることで、パッと見たときに目地の存在が分かりにくく、一枚の石畳のように見えます。目地はひび割れ(クラック)対策として何らかの形で必要ですが、そのうえで「目立たせない」設計がされているわけです。
質感もあえてゴツゴツと荒く仕上げています。さらっとした表面にすることもできますが、大きな石を張ったような重量感を出す狙いです。色は1色をベースに、濃淡だけで表情をつけています。
タイヤ痕が付きにくいのはなぜ?
動画の撮影は完工からしばらく経った時点でしたが、毎日車が乗り入れているにもかかわらずタイヤ痕はほとんど見えない状態でした。理由は主に3つです。
- 表面を荒くしてタイヤとの接地面積を減らしている
- 色に濃淡があり、多少の汚れが景色に馴染む
- 仕上げの上からコーティングを施している
費用は下地の状態によって変わります。状態の良い既存の土間コンクリートであれば比較的抑えられ、ガタつきや欠損がある場合は補修が必要になるぶん上がります。金額は現地の下地状況を見てからの判断になりますので、気になる方はまず現地確認をご依頼ください。
カーポートは位置決めが命|千葉県の強風にはサポート柱を
駐車スペースには、木調ラッピングの1台用カーポートを設置し、ダウンライトを組み込んでいます。色は現地で空を見ながら、カラーサンプルを掲げてギリギリまで検討したそうです。屋外の色は屋内の照明下と見え方が違うため、現地・屋外光で決めるのは理にかなった進め方です。
最大のこだわりは設置位置。建物の軒先と重なる位置にカーポートの屋根を差し込むように納めており、軒から落ちてくる雨水も屋根が受け止め、跳ね返りが起きないように計画されています。動画では「軒先の起点から位置を決め、土間コンクリートの通りもそれに合わせた」と語られており、計画段階から現場に足を運んでいたからこそできた納まりです。
強風対策のサポート柱は千葉県では必須級
この現場は海が近いというより浜風が抜けるエリアで、風が吹くときはかなり強くなります。1台用のカーポートは片側支持のため、強風時に先端があおられる可能性があります。そこで、普段は収納しておき、台風など強風が予想されるときに取り付けて4本柱にできるサポート柱を提案。千葉県で外構を計画するうえでは、ほぼ必須と考えてよいオプションです。
風の抜けるエリアで新築外構をご検討中の方は、屋根材の耐風圧性能とサポート柱の有無を必ず確認してください。費用は仕様や台数、オプションによって異なります。
物置とサイクルスペースは一体型が正解?限られた敷地の使い方

敷地の一角には、物置と自転車置き場が一体になった商品を設置しました。当初は物置をお庭側に、自転車置き場は別途サイクルポートで、という計画でしたが、「一体でできますよ」という提案から一気に決まったそうです。
一体型のメリットを整理します。
- 物置+サイクルポートを別々に買うよりコストを抑えやすい
- 設置スペースがひとつにまとまり、限られた敷地でも収まりやすい
- 荷物の出し入れと自転車の出し入れの動線が1か所にまとまる
- 設計上も配置を検討しやすい
「物置は物置」と考えている方が多く、一体型の存在自体を知らないケースは少なくありません。今回は将来お子様が使う分も見込んで、複数台の自転車が入るサイズを選定しています。家族構成の変化を織り込んだ設備選びについては『新築外構はライフスタイルで決まる!木更津の専門家が教える失敗しない設計の10のコツ』でも詳しく解説しています。
お庭は目隠し壁の高さが決め手|歩行者の視線をどう切るか

お庭側は、大判タイルのテラスに腰かけベンチを設け、リビングとつながる高さでフラットに計画。開口部の前にはグレーチングを入れ、室内床とテラスの高さを揃えることで、掃き出し窓から段差なく庭に出られる設計になっています。
そして最大のポイントが目隠し壁の高さです。当初の計画より高く立ち上げているのですが、その理由は現地調査にあります。裏手が交通量の多い大通りで、しかも道路が高い位置にあるため、当初の高さのままでは歩道を歩く人と目線が合ってしまうことに、現場に何度も足を運ぶ中で気づいたのです。図面上のレベルだけでは判断できず、現地で立って初めて分かる問題でした。
目隠し壁を計画するときのチェックポイントは次のとおりです。
- 敷地と道路・隣地の高低差を実測する(道路が高いと必要な高さが上がる)
- 現地に立って目線を確認する。座ったときと立ったときで見え方が変わる
- 2階からの視線か、歩行者の視線かで、必要な高さが大きく変わる
- 高くしすぎると圧迫感と風の影響が増えるため、必要最小限を見極める
また、この現場では工事中に急きょ決まった仕掛けとして、ご家族全員の手形が土間に残されています。仕上げが一発勝負の工法では後から追加するのが難しいため、こうした思い出づくりは工事中のタイミングでしか実現できません。「やってみたいこと」があれば、遠慮なく担当者に伝えてください。
この事例から学べる、後悔しない新築外構の進め方
動画全体を通して見えてくるのは、「決め方の順番」と「現地で確かめること」の重要性です。
- 早めに相談する——玄関ポーチを外構側でつくる、カーポートを軒先に合わせるといった選択は、建築前後の早い段階でしか取れません。
- どこを見せ、どこを隠すかを場所ごとに決める——全部囲う/全部開けるの二択にしないことが、セミクローズ外構の肝です。
- 予算をかける場所を絞る——化粧石や留め加工など、手をかける場所を正面まわりに集中させると、全体費用を抑えつつ印象が良くなります。
- 現地で目線・水・風を確認する——目隠しの高さ、水の落としどころ、強風対策は、図面だけでは決まりません。
実際の完成の様子や施工の細部は、ぜひ動画本編でご覧ください。プロ同士の会話だからこそ出てくる「なぜそうしたのか」が詰まっています。当店の他の事例は千葉木更津店の施工事例でもご覧いただけます。
まとめ|セミクローズ外構は「見せる場所」と「隠す場所」の設計次第
セミクローズ外構は、道路側の開放感とお庭側のプライバシーを両立できる、現代の住宅に最も適した外構の形のひとつです。今回の事例では、造作門柱による差し色の使い方、段数を増やしたフロート階段とライン照明、見えない場所にまで及ぶ質感の配慮、既存下地を壊さず柄をつくれる土間の意匠仕上げ、軒先に合わせたカーポートの位置決め、物置とサイクルスペースの一体化、そして歩行者の視線を切る目隠し壁の高さ設定と、あらゆる部位に明確な理由がありました。
どれも派手なテクニックではなく、現地を何度も確認し、施主様と対話を重ねた結果として生まれた判断です。費用は敷地条件・仕様・下地の状態によって大きく異なるため、まずは現地を見せていただくところから始めさせてください。ご相談は外構のノエル千葉木更津店へ、公式LINEでのご相談からお気軽にどうぞ。
外構のノエル千葉木更津店 編集部(担当:中島秀人)
本記事で扱う動画の話題・発言内容の一次情報は、ノエル公式YouTubeチャンネルの元動画「【ルームツアー】10年後も後悔しない神外壁はコレ一択!オープン外構の家がおしゃれになる最新事例【新築外構】【千葉新築戸建て】【ヘーベルハウス】」です。YouTube動画は商品価格・メーカー仕様・廃番・法令の公式根拠ではありません。これらは記事内に明示した各メーカー・行政の公式URLで確認し、費用は現地調査後のお見積りでご確認ください。
よくある質問(FAQ)
セミクローズ外構とはどんな外構ですか?
道路側は門柱や植栽程度で開放的に見せ、庭側は壁やフェンスで囲う外構です。オープン外構の開放感と、クローズ外構のプライバシーを両立できるのが特徴で、今回の事例でも採用されています。
玄関ポーチは外構工事でつくれますか?
つくれます。今回の事例では本体工事でポーチが無い状態の引き渡しで、下地から外構側で施工しました。ただし選べるのは建築前後の早い段階のみで、完成後は既存部の解体が必要になります。
フロート階段の段数を増やすメリットは何ですか?
1段あたりの高さが下がるため上り下りが楽になり、内部に仕込んだライン照明の本数が増えて夜の見え方が良くなります。今回は高低差的には少ない段数で足りるところをあえて増やしています。
駐車場土間の意匠仕上げはタイヤ痕が付きませんか?
表面を荒くして接地面積を減らし、色に濃淡をつけ、上からコーティングを施すことでタイヤ痕は付きにくくなります。動画では完工からしばらく経った現場でもほとんど目立ちませんでした。
千葉県でカーポートを設置する際の注意点は?
風の抜けるエリアが多いため強風対策が重要です。1台用は先端があおられやすいので、強風時に取り付けて4本柱にできるサポート柱の採用をおすすめします。設置位置は建物の軒先との関係も要確認です。
この記事のもとになった動画
動画の見どころ(クリックで再生)
動画の内容を詳しく読む
動画の字幕を読みやすく整えた内容です。商品仕様・数値は動画と一次情報をご確認ください。
講習を受けないと使えない材料なんです。質感が本当に好きで、どうしてもこの素材を出したかったので、研修を受けて取り扱いできるようにしました。絶対に後悔させない外構を——どうも、千葉中央店・木更津店の中島です。
ここは千葉県内で、木更津店のエリアでの施工になります。大手ハウスメーカーで建てられた立派な建物で、セミクローズという形です。表から見るとオープン気味ですが、裏に回るとクローズになるようなお庭づくりになっています。今日は他エリアを担当しているスタッフにも来てもらいました。実は相談して内容を決めた部分もあるので、ノエルとして普段どんなことをやっているかも伝えられたらと思っています。
まず門柱です。こだわったのは色。お施主さんと打ち合わせを重ねて、どこに差し色を入れるかを相談しました。最初はタイルの床に差し色を入れて門柱はシックに、という話でしたが、逆転の発想で「こっちをアイボリーにした方が引き立つのでは」となり、この色に。既製品で埋め込みタイプの門柱も出ていますが寸法が短いものが多く、横幅に合わせたかったので、屋外用の化粧板を使った造作の門柱にしました。
その化粧板はフロート階段の蹴上げの奥にも張ってあります。ほぼ見えないのにビタビタです。奥行きを演出したい、へこんでる感を出すために奥を暗くしたいんです。塗装や他の材を貼るより職人さんもやりやすいし、汚れない。艶がなくマットなので影っぽさが出て、マットな外壁塗装とも合うと思います。
もう一つのこだわりは階段の割り付けです。高低差的には1段で足りたんですが、あえてもう1段加えて蹴上げの高さを下げています。理由は上がりやすさと高級感。フロート階段の中にライン照明が入っていて、ギリギリの高さで上がるより1段増やした方が上がりやすいというご提案です。この薄さでフロート階段に照明を入れ込むのは大変で、照明が先、タイルが後の順番でないと入りません。
階段は既製のコンクリート平板を使うケースが多く、平板だと厚みが決まっています。うちは厚みを持たせたいので型枠を組んで1発打ちで現場打ちし、それを下地にタイルを貼っています。足元には化粧石を入れました。門柱の高さは玄関の中が見えなくなる高さです。もともとは門柱を前に出し、通り全部をクローズさせる提案でしたが、「もう少し開放感を出したい」という話が出たので、開放するなら広く取りましょうとこの形になりました。
目隠しは横格子のアルミパネルで、下にライトが入っています。柱を巻く柱カバーが用意されていなかったので、他社品でサイズが近いものを探し、補修液で塗装して取り付けました。ベランダで塗装しましたよ。コスパのいい部類で、門柱の前に入れるのもいいし、手すりとしても、空間を仕切るだけでも使えます。
門柱の裏にはあえて砂利のスリットを入れて、水の落としどころを作っています。建物側から一定勾配で持ってきたかったので、ここに全部落ちて水溜まりができないようにしています。
玄関は本体工事でポーチがない状態、ガラガラの引き渡しだったので下地から施工しています。お問い合わせは建築前で早かったです。ポーチを本体でやるかどうかを相談し、タイルの割り付けも決めたかったので、中だけタイルを貼ってもらい、玄関内部のタイルと繋げる形で全部こちらでやりました。間取りが決まる前の早い段階なら変更が効くので、外構と住宅がコーディネートされた玄関周りができます。
マンホールにはタイルを張り込める蓋を採用しました。コストを抑えるならタイルと同じ色で塗装する方法もあります。タイルは直線でカットせず、グラインダーでくり抜いています。裏からカッターを入れて表にグラインダーの刃が残らないように切って抜きます。門柱の角は留め加工もしています。切ってすぐ貼った方が早いですが、あえて時間をかけて仕上がりにこだわっています。
次は駐車場。床は講習を受けた者だけが扱える左官系の意匠仕上げです。コンクリートなどの下地の上から好きな柄・デザインで自由にできて、車が乗っても大丈夫。目地は極力細くして、目地が入っているように見えづらくしています。表面は大きい石を貼ったように荒く作りました。完工からしばらく経ちますが、タイヤ痕はゼロ。接地面を減らしたかったのと、色に濃淡があること、上からコーティングをかけていることが理由です。ベースは1色で、あとは濃淡で表現します。費用は下地の状態によって変わります。リフォームも得意で、古いタイルの上からでも下地を壊さずできます。
カーポートは木目調ラッピングの1台用で、ダウンライトを入れています。色は現地で空を見ながらサンプルを当ててギリギリまで悩みました。こだわりは建物の軒先と被るところにカーポートを設置していること。軒から降りてくる水も屋根が受け止めて排水されます。計画段階から入っていたので、この大きさ、この位置、生コンの通りもここにしましょうと決められました。風が強い地域なので、サポート柱を提案して4本柱にできるようにしています。千葉県特有の強風対策ですね。
物置は物置と自転車スペースが一体になった商品です。一石二鳥で、物置を買って自転車置場をつけるよりコストも抑えられ、スペースも収まりやすい。自転車が複数台入るサイズにしました。
お庭は大判タイルのテラスで、腰かけのベンチを作り、グレーチングを入れてリビングと繋げています。目隠し壁は当初より高く立ち上げました。向こう側が大通りで上からの歩行者の視線が強く、当初の高さだと目線が合ってしまうことに現地で気づいたためです。タイルデッキが家の中の床レベルと同じなんです。あとは工事中に突然決まったのですが、ご家族皆様の手型を入れました。一発で仕上がるので、後から加えるのは難しいんです。
動画の出演者・解説者
中島秀人(外構のノエル千葉木更津店・外構のノエル千葉中央店 担当/2nd space株式会社)
千葉県木更津市を拠点に、新築外構・エクステリア・お庭づくりのプランニングから現場管理までを担当。外構のノエル公式YouTube「ミワの庭【外構デザイナー】」に出演し、代表の三輪禎希と外構の考え方を発信しています。
この記事は出演動画と店舗の公式情報をもとに、当店編集部が構成しています。動画の内容と一般的な補足を区別して掲載しています。
木更津市・千葉市で外構をご検討中の方へ
外構のノエル千葉木更津店・外構のノエル千葉中央店では、建物とライフスタイルに合わせた外構プランを中島秀人が現地調査からお見積り、施工管理まで一貫して担当します。完全予約制のため、まずは お問い合わせページ の公式LINEからご連絡ください。